今春の県内高校卒業者の5月末現在の就職率は、前年同月を0.9ポイント上回る92.7%となった。やや改善の兆しが見られるものの、若年者を取り巻く雇用環境は依然厳しい環境にある。
私は知事就任当初から雇用施策を県政の最重要課題と位置づけ、強い決意をもって取り組んできた。
本年度予算においても、政策経費の約11%、130億円を雇用刺激に振り向け、こまごまと分野、分野ごとに施策を打ち出した。
その中で若年者向けの目玉のひとつが、アスパム3階に設置した「ジョブカフェあおもり(青森県若年者就職支援センター)」である。
ぜひ覗いてほしいが、そこでは30歳未満の若年者に対し、職業に関する適正診断や専門のアドバイザーによるカウンセリング、社会人としての資質の向上を図るためのセミナーなど、就職に関する各種情報提供から職業紹介まで一貫した就職支援が得られる。
また、弘前、八戸、むつに「サテライトスポット」を設置、TV会議システムによるカウンセリングなど遠隔地の方々の利便性を確保した事業展開を図ることにしている。
そして、新たな試みとして昨夏、知事就任後ただちに研究し、スタートさせたネットによる職探し「ワークわくあおもりJobネット」もフル稼働中である。
実は、高校生に限っていえば、その有効求人倍率は最終的に1.24であった(つまり、全員就職は可能であったということだが…)。
そこで、それぞれの適職さがしに早い時期から支援する仕組みを考えなければならない。
今回、高校2年生を対象に仕事体験ができるように(インターンシップ7,000人)予算もとってある。
今後とも、一人でも多くの若者が就職を実現し、社会人として活躍できるよう全力で取り組んでいきたい。
そういった中、幸先のいいニュースが紙面を飾った。
「県南企業 高卒採用見込み倍増」(デーリー東北6月18日)という記事である。ハローワーク八戸の5月調査によると、「採用予定あり」が昨年61社から90社に増え、高卒者については昨年49人から103人に増えている。「年度初めの採用計画で、採用計画がこれだけ決まっていることは近年ない。素直に期待していい数字だと思う」とハローワーク八戸の所長は語っている。うれしいニュースだ。
しかし、他管内では昨年同様に厳しい状況にあると考えられ、「仕事おこし運動」にますますがんばらなければと決意している。
行政職もちょうど一年目、さまざまな課題と実態をしっかり見据え、ふるさと新生・再生にまいしん邁進したい。
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